女性ホルモンを整える食べ物ってある?食事で本当に大切なこと
「これを食べれば女性ホルモンが整う」という食べ物はありません。それより大切なのは、食べる量を減らしすぎないこと、月経で失う鉄をとること、大豆食品をふつうの量で食べること。学会や国の資料をもとに、無理のない食べ方をまとめました。
女性ホルモンを整えるには、何を食べればいいんだろう。豆乳を毎日飲む? サプリを足す? 情報が多すぎて、迷ってしまいますよね。
「食べて整う」はないけれど、「食べなさすぎ」は乱れる
食べ物でホルモンを思いどおりに動かすことはできません。いっぽうで、食べなさすぎると、月経が止まることがあります。
日本産科婦人科学会の資料によると、体重が十分でないと、脳は月経や妊娠が起きないように、卵巣への指示をお休みします。すると女性ホルモンが減って、月経が止まります。女性ホルモンが少ない状態が続くと、寒がりになる、便秘になる、髪が抜けやすくなる、骨が弱くなる、といった影響も出てきます。
ダイエットを始めてから、生理がこなくなって…。
体重が減ると、脳が「今は月経を休もう」と判断することがあるんです。学会の資料でも、まずは以前の体重に戻すことを考えましょう、としています。ひとりで抱えず、婦人科で相談してくださいね。
厚生労働省によると、2023年の国民健康・栄養調査では、BMIが18.5未満の「やせ」の人は、女性全体で12.2%、20〜30歳代の女性では20.2%でした。5人に1人がやせにあたる計算です。
運動をがんばっている人も、食べる量に注意
日本産科婦人科学会の資料によると、食事からとるエネルギーに対して運動で使うエネルギーが多すぎると、やせていなくても女性ホルモンの分泌をうながすホルモンが減り、月経が不順になったり止まったりすることがあります。この状態が続くと、骨が弱くなり、疲労骨折のリスクも高まります。
資料には「カロリーは敵じゃない、身体を作る大切な味方」という言葉もあります。運動量が多い人ほど、しっかり食べることが大切です。
月経がある人は、鉄を意識する
月経のある人は、経血で鉄を失います。国の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、18〜64歳の女性の鉄の推奨量は、次のようになっています。
| 1日の鉄の推奨量 | |
|---|---|
| 月経あり | 10.0〜10.5mg |
| 月経なし | 6.0mg |
いっぽう、2023年の国民健康・栄養調査で、20歳以上の女性が実際にとっていた鉄は、平均で1日7.2mgでした。
鉄は、赤身の肉や魚、あさり、レバー、大豆製品、小松菜などの青菜に多く含まれます。毎食すこしずつ取り入れるのが現実的です。
経血が多い、めまいや息切れがある、というときは、食事だけでなんとかしようとせず、婦人科へ。生理の量の目安は 生理の目安の記事 にまとめています。
大豆食品は「ふだんの食事」として
大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをするといわれますが、女性ホルモンそのものではありません。
食品安全委員会は、大豆食品について、低脂肪で良質なたんぱく質源であり、カルシウムの供給源としても役立つ食品だとしています。そのうえで、大豆イソフラボンの安全な1日の摂取量の上限の目安を、70〜75mg(大豆イソフラボンアグリコンとして)としています。
骨のためにも、食べることは大切
女性ホルモンは、骨をつくったり壊したりするバランスを整えています。日本産科婦人科学会の資料では、骨の量を増やせるのは成長期の思春期で、その後は横ばいになり、更年期以降に急に減るとしています。
骨を守るために大切なのは、ビタミンD、ビタミンK、カルシウムをとること、そして体重や月経が戻ることです。食事を減らしすぎないことは、今だけでなく、将来の骨のためでもあります。
受診の目安
食事や体重へのこだわりが強くなっているときは、摂食障害(摂食症)の可能性もあります。摂食障害全国支援センターの「摂食障害情報ポータルサイト」でも、相談先を探せます。
よくある疑問
質問:豆乳を毎日飲んでもいい?
食事として飲むぶんには問題ありません。ただ、豆乳を何杯も飲んだうえにイソフラボンのサプリを重ねる、といった上乗せは避けましょう。
質問:生理を戻すには、何を食べればいい?
特定の食べ物ではなく、体重を戻すことが大切です。どのくらい食べればいいかは人によって違うので、医師や管理栄養士に相談してみてください。
質問:PMSがつらいのも、食事で治る?
食事だけで治すのは難しいことが多いです。つらさが強いときは、婦人科で治療の相談ができます。ホルモンと体調の関係は 女性ホルモンの記事 にまとめています。










