性欲が強いのは変?「ふつう」の基準がない理由と、困ったときの相談先
ほかの人より性欲が強い気がする。それだけなら、おかしなことではありません。性欲に「ふつう」の基準がない理由、強さより大切な見分け方、パートナーとの差の考え方、コントロールできなくてつらいときの相談先をまとめました。
周りの話を聞くと、自分だけ性欲が強い気がする。こんなに「したい」と思うのは、おかしいのかな。女性なのに、と誰にも言えずにいませんか。
性欲に「ふつう」はない
国際性機能学会(ISSM)は、どのくらいの性欲がふつうか、という世界共通の基準はない、としています。性欲は人によって大きく違い、同じ人でも時期によって変わります。関わるのは、ホルモン、心の健康、パートナーとの関係への満足度、体の健康などです。
女なのに性欲が強いって、はしたないのかな…。
そんなことはありません。性欲の強さは、人によって本当にさまざまなんです。ISSMも、ほかの人より性欲が強い人がいるのは問題ない、と説明していますよ。
ISSMは、「ほかの人より性欲が強い人、セックスをしたい頻度が多い人もいて、それは問題ない。性欲が強いことは、過剰性欲(ハイパーセクシュアリティ)という意味ではない」としています。
「強い」と「コントロールできない」は違う
ISSMによると、強い性欲と、いわゆる過剰性欲とを分けるのは、やめたくてもやめられない感じ(衝動)、本人のつらさ、日常生活への支障です。WHO(世界保健機関)は、性的な衝動をコントロールできない状態を、病気のひとつとして分類しています。
次のようなことが続いていないか、振り返ってみてください。
- やめたい、減らしたいと思っても、やめられない
- 仕事や家事、睡眠など、やるべきことに支障が出ている
- 家族や友人、パートナーとの関係にトラブルが起きている
- あとで強い後悔や苦しさを感じる
性欲は、時期によっても変わる
性欲は、いつも同じではありません。ストレスや体調、パートナーとの関係、生活の変化などで、強くなったり弱くなったりします。イギリスの国民保健サービス(NHS)は、性欲が落ちる原因として、ストレスや不安、うつ、飲んでいる薬、ホルモンを使う避妊法、お酒の飲みすぎなどをあげています。性欲の強さは、そのときの状態によっても変わるものなのです。
反対に、性欲が弱いことに悩む人もいます。ISSMは、性欲が落ちることはときどきあり、多くは一時的なものだとしたうえで、長く続いて本人がつらいと感じる状態を「性欲低下障害(HSDD)」と呼んでいます。本人が困っていないなら、HSDDではないだろう、とも説明しています。
40代になって性欲の変化を感じている人は、40代の性欲の記事 も読んでみてください。
パートナーとの差があるとき
自分の性欲が強いと、パートナーとの差が気になることもあります。どちらかが我慢し続けるのではなく、ふたりで「どうしたいか」を話すことが大切です。
- 回数より、ふたりが納得しているかを考える
- 相手が「今日はしない」と言ったら、その気持ちを尊重する
- ひとりで満たす時間も、選択肢のひとつにする
性欲が強くても弱くても、セックスには毎回おたがいの同意が必要です。法務省によると、2023年7月に施行された「不同意性交等罪」は、婚姻関係の有無にかかわらず成立します。夫婦や恋人どうしでも、相手が望んでいないセックスは許されません。
話し合い方は 性欲の差の記事 に、ひとりの時間については 初めてのセルフプレジャー にまとめています。セルフプレジャーのあとに罪悪感が残る人は、罪悪感を軽くするコツ も参考にしてください。
相談できる場所
ISSMは、性的な衝動をコントロールできない、日常生活に支障が出ていると感じる人には、医療の専門家に相談することをすすめています。そこから、セックスセラピストやカップルカウンセラー、自助グループにつながることもあり、薬が治療の選択肢になる人もいる、としています。
日本では、心療内科や精神科、性の悩みを扱う婦人科などが相談先になります。相談するときは、いつごろから、どのくらいの頻度で、生活や人間関係にどんな支障が出ているかをメモしておくと、伝えやすくなります。
受診・相談の目安
よくある疑問
質問:セルフプレジャーを毎日するのは、多すぎる?
回数に「ふつう」の基準はありません。生活や体に支障がなく、自分が困っていなければ、心配はいりません。やめたいのにやめられなくてつらいときは、相談してみてください。
質問:性欲が強いのは、病気のサイン?
性欲が強いというだけで、病気とはいえません。ISSMも、強い性欲は過剰性欲という意味ではないとしています。コントロールできない、生活に支障がある、というときに相談を考えましょう。
質問:パートナーに「したい」と言ったら、引かれないか心配。
気持ちを伝えることは、おかしなことではありません。相手の気持ちも聞きながら、ふたりのペースを探していきましょう。伝え方は 同意の確かめ方と、してほしいことの伝え方 にまとめています。










