彼はイくのに、私だけイけない…オーガズムの差を縮めるには
彼はいつも満足しているのに、私はなかなかイけない。その差は「オーガズム・ギャップ」と呼ばれ、研究でもよく知られています。差が生まれる理由、研究でわかっている縮めるヒント、ふたりで話すときのコツ、相談の目安をまとめました。
セックスのたびに、彼は満足そうに眠ってしまう。私はまだ途中なのに…。「私の体がおかしいのかな」「もっと感じなきゃ」と、ひとりで悩んでいませんか。
データで見る:オーガズム・ギャップ
アメリカで大人5万2,588人に聞いた調査(2018年発表)では、セックスのとき「たいてい、またはいつも」オーガズムに達すると答えた人の割合に、大きな差がありました。
- 異性愛の男性:95%
- ゲイの男性:89%
- レズビアンの女性:86%
- 異性愛の女性:65%
女性どうしのカップルでは、女性の割合が大きく上がっています。女性の体が「イきにくい」というより、セックスのやり方に差を縮めるヒントがありそうです。
日本でも、日本家族計画協会の調査(2020年、20〜69歳の男女5,029人)で、セックスの悩みとして「オーガズムに達することができない」をあげた女性は21.5%。20代では35.4%、30代では31.5%でした。「快感が得られない」も15.0%で、30代では22.8%にのぼっています。
やっぱり、私の感じ方が足りないのかな…。
そんなことはありませんよ。女性の多くは、挿入だけではオーガズムに達しにくいことがわかっているんです。やり方を少し変えるだけで、変わることもあります。
挿入だけでイける女性は、約25%
研究をまとめた論文では、挿入だけでいつもオーガズムに達する女性は約25%とされています。多くの女性にとって、クリトリスへの刺激が大切です。クリトリスのしくみは クリトリスとGスポットの記事 にまとめています。
研究でわかっている、差を縮めるヒント
先ほどのアメリカの調査では、オーガズムに達することが多い女性ほど、次のような傾向がありました。
- 挿入に加えて、手での性器への刺激やオーラルセックスがあった
- 深いキスがあった
- セックスの時間が長めだった
- ベッドで「してほしいこと」を伝えていた
- パートナーがしてくれたことを、ほめていた
- 新しい体位を試したり、セックスの最中に愛情を言葉にしたりしていた
どれも、特別な道具や技術がなくても、今日から試せることです。全部を一度にやる必要はありません。ひとつ選んで、次のときに試してみてください。
ふたりで話すときのコツ
- セックスの最中ではなく、落ち着いているときに話す
- 「あなたが悪い」ではなく「もっと一緒に楽しみたい」と伝える
- 「こうされると気持ちいい」と、具体的なリクエストにする
- うまくいったときは「今のすごくよかった」と伝える
彼の触り方が合わないときの伝え方は 触り方を伝えるコツの記事 にまとめています。ふたりでトイを使ってみるのもひとつの方法です。誘い方は トイの誘い方の記事 を参考にしてください。
ひとりの時間に、自分の「好き」を知る
自分がどう触れられると気持ちいいかを知っていると、パートナーに伝えやすくなります。ひとりの時間に、強さや場所、リズムを変えて試してみてください。乾いていて痛いときは、潤滑ゼリーを使うと楽になります。始め方は 初めてのセルフプレジャー にまとめています。
イったふりは、しなくていい
彼をがっかりさせたくなくて、イったふりをしてしまう人もいます。でも、ふりを続けると、彼は「このやり方でいいんだ」と思ってしまい、差はそのままになってしまいます。
いきなり打ち明けるのがむずかしければ、「今日はこうしてほしいな」と、次からのリクエストを伝えることから始めてみてください。
オーガズムだけがゴールじゃない
オーガズムに達することだけが、いいセックスの条件ではありません。ふれあいが心地いい、安心できる、楽しい、と感じられることも大切です。「イかなきゃ」と思うほど、体は緊張してしまいます。
受診・相談の目安
国際性機能学会(ISSM)は、十分な刺激と興奮があるのに、オーガズムに達しにくい・達しない状態が、性的な場面の75%以上で6か月以上続き、本人がつらいと感じる場合を「女性オーガズム障害」と説明しています。痛みがある人は セックスが痛いときの記事 も読んでみてください。
よくある疑問
質問:ひとりのときはイけるのに、彼とだとイけない。
よくあることです。ひとりのときは、自分の好きな強さや場所を自分で選べるからです。ひとりのときに好きな触り方を、彼に伝えてみてください。
質問:彼が先に終わってしまうと、続きがない。
彼が射精したあとも、手や口、トイでふれあいを続けることはできます。「私の番ね」と、明るく伝えてみてください。
質問:毎回イかないと、彼が気にする。
「イかなくても楽しかったよ」と伝えるのも大切です。オーガズムにこだわりすぎると、ふたりともプレッシャーになります。
参考にした情報
- Frederick DA, et al. Differences in Orgasm Frequency Among Gay, Lesbian, Bisexual, and Heterosexual Men and Women in a U.S. National Sample. Arch Sex Behav. 2018(PubMed)
- 日本家族計画協会: 第4回 ジェクス ジャパン・セックス・サーベイ 2020 調査結果の概要(PDF)
- Wallen K, Lloyd EA. Female sexual arousal: Genital anatomy and orgasm in intercourse. Hormones and Behavior, 2011
- ISSM: What Is Female Orgasmic Disorder?










