アナルに興味がある…はじめる前に知っておきたい痛み・衛生・性感染症のこと
アナルに興味はあるけれど、痛くない?衛生面は大丈夫?感染症が心配…。肛門は腟と違って自分では濡れず、傷つきやすい場所です。はじめる前の準備、ゆっくり進めるコツ、アイテム選びの注意、腟にうつさない工夫、性感染症のこと、受診の目安をまとめました。
アナルに興味がある。でも、痛くないのかな、衛生面は大丈夫かな、感染症にならないかな…。気になることが多くて、なかなか人には聞けませんよね。
興味を持つのは、変?
変ではありません。肛門のまわりは、ふれると心地いいと感じる人もいる場所です。いっぽうで、まったく興味がない人や、苦手な人もいます。どちらも自然なこと。してみたい人も、したくない人も、自分の気持ちを大切にしてください。
パートナーに頼まれて気が進まないときは、断っていいのです。境界線の決め方は パートナーの性癖を受け入れられないときの記事、断り方は 「今日はしない」のやさしい伝え方 にまとめています。
興味があるなんて、人には言えなくて…。
興味を持つこと自体は、まったくおかしくありませんよ。大事なのは、体を傷つけないための知識です。ひとつずつ見ていきましょう。
肛門は、腟とどう違う?
国際性機能学会(ISSM)は、肛門の内側の粘膜は薄く、腟のように自分では濡れないため、傷つきやすく、そこからウイルスや細菌が入りやすくなる、と説明しています。
だからこそ、次の3つが大切です。
- 潤滑剤をたっぷり使う
- ゆっくり、少しずつ進める
- 痛みは「がまんするもの」ではなく「やめるサイン」と考える
はじめる前の準備
- 爪を短く整え、手を洗う。気になる人は、使い捨ての手袋や指サックを使う
- 潤滑剤を用意する。ISSMは、水溶性かシリコン系をすすめていて、オイル系はラテックスのコンドームを傷めるので避けるよう案内しています
- タオルを敷いておく
- 先にトイレをすませ、外側をシャワーで洗っておく
- 時間に余裕があって、落ち着ける日を選ぶ
潤滑剤の種類は 潤滑ゼリーの選び方の記事 にまとめています。
外側から、ゆっくり
いきなり中に入れず、まずは外側にふれるところから始めましょう。
- 潤滑剤をつけて、肛門のまわりにやさしくふれる
- 深く呼吸して、おしりの力を抜く
- 慣れてきたら、指先だけを、ほんの少し
- 違和感があれば、そこで止めて外側に戻る
1回で「ここまで」と決めなくて大丈夫です。今日は外側だけ、でも十分。少しでも痛い、ヒリヒリするときは、その日は終わりにしましょう。
アイテムを使うなら
アイテムを使う場合は、肛門用として作られたものを選びます。
- 根元が広がっていて、中に入りきらない形のもの
- 細めで、表面がなめらかなもの
- 体に使うことを前提にした素材で、素材の表示がはっきりしているもの
肛門用でないものや、身近な日用品を使うのはやめましょう。ドイツの病院で、肛門から入って取り出せなくなった異物で救急に来た22件を調べた研究(2017年)では、68.2%が性的な目的で入れたものでした。
使ったあとは、説明書に沿って洗い、よく乾かします。お手入れは 洗い方・保管方法の記事 にまとめています。
腟にうつさないために
アメリカのクリーブランド・クリニックは、肛門にふれたものを腟にふれさせないよう、注意をよびかけています。トイレットペーパーやアイテムを通じて、便に含まれる細菌が腟にうつることがあるからです。
- 肛門にふれた指は、腟にふれる前に洗う
- アイテムにはコンドームをかぶせ、肛門から腟に移るときは新しいものに替える
- アイテムは、使うたびにきちんと洗う
パートナーとするなら、性感染症の予防を
厚生労働省は、性感染症はアナルセックス(肛門性交)でも感染するとしています。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の推計では、コンドームなどの予防をしないとき、HIVに感染するリスクは、受け入れる側のアナルセックスで1万回あたり138回と、腟でのセックス(1万回あたり8回)よりずっと高くなっています。ISSMは、淋菌やクラミジアなど、HIV以外の性感染症にも注意が必要だとしています。
- 毎回、最初からコンドームを使う
- アイテムを共有するなら、コンドームをかぶせて、使う人が替わるたびに新しいものに
- 新しいパートナーとの前や、相手の検査歴がわからないときは、ふたりで検査を受ける
クリーブランド・クリニックも、洗っていない、または新しいコンドームをかぶせていないアイテムの共有で、淋菌がうつることがあるとしています。検査の受け方は 性病かも…の記事、予防のことは 同性カップル・LGBTQ+のセックスと健康の記事 にもまとめています。
受診の目安
よくある疑問
質問:痛いのは、慣れれば平気になる?
痛みをがまんして続けるのはやめましょう。痛みは、潤滑が足りない、力が入っている、進むのが早すぎる、というサインです。今日はここまで、と区切って大丈夫です。
質問:少し血がついた。大丈夫?
粘膜に小さな傷ができたのかもしれません。その日はやめて、様子を見てください。出血が止まらない、くり返す、痛みが続くときは、肛門科で相談しましょう。
質問:ひとりでするときも、コンドームは必要?
自分だけで使うアイテムなら、必須ではありません。ただ、肛門から腟に移るときは、洗うかコンドームを替えてください。コンドームをかぶせておくと、途中で替えるだけですむので便利です。










